SmartQ5 を手に入れて、1ヶ月強。あれこれ試して、だいたい何ができるか、何ができないか、分かってきた。
そこで、SmartQ5 で、無謀な挑戦を企んだ。
それは、今週号の週刊アスキーでも「実用性を求める人は買っちゃダメ」と書かれている SmartQ5 を実用として使おうと言うのだ。
それは、まるで、OS/2 Warp3 や Testing 時代の Debian Sarge を実用に使おうと言うくらい無茶な話かもしれない。でも、日本語化した HP-100LX/200LX を使っている人を目の当たりにしたことを考えれば、あれよりは楽じゃ無いかと思ってしまうが・・・
さて、実用に使う OS と言うかファームウエアだが、ネット上で評判の良い Covia 版 Android も試してみた。この Android、実に良くできているが、結局、時期尚早と考え、実用用の OS としては、Ubuntu 9.10版のファームウエア V5 を選択した。
誤解されると困るので、断っておくが、「Android を時期尚早」と結論したのは、Android 自体が未完成だと言う意味じゃない。
私自身の準備が整っていないと言う意味だ。プログラム開発一つ取ってみても、Android で動くアプリの開発など未経験だ。また、実用に使っていて、万一、SmartQ5 を壊したり無くしたりした時、Android の場合だと、バックアップが無い。Ubuntu 9.10版のファームウエア V5 を採用しておけば、最悪の場合、同じく Ubuntu をインストした UMPC である LOOX U/C30 がバックアップとなり得る。
もちろん、Android のアプリも本や雑誌などで勉強すれば、すぐ作れるようになるかも知れないし、今月号の日経 LINUX の記事もあるように、x86 用の Android を LOOX U/C30 に用意すればバックアップとなるかもしれない。だが、それにはもう少し時間が欲しいし、これ以上、SmartQ5 を実用に使わなければ、時間泥棒になってしまう。
さて、SmartQ5 を実用に使うため、軽快に動作するように、本体のフラッシュメモリにのみ全てのアプリケーションをインストするようにした。こうすれば、起動した後、SDカードをマウントするまで待たなくても良いし、SDカードを大容量データ保存やデータの交換に使えるようになる。
どうやって、本体フラッシュに全てのアプリを押し込んだかというと、不要と思われる以下のパッケージを消した。
$ sudo apt-get --purge remove language-pack-zh-hans fcitx abiword fbreader
$ sudo apt-get --purge remove xarchiver
$ sudo apt-get --purge remove claws-mail claws-mail-cache-saver claws-mail-feeds-reader claws-mail-i18n claws-mail-multi-notifier
$ sudo apt-get --purge remove feedcircuit
$ sudo apt-get --purge remove pidgin pidgin-data
$ sudo apt-get --purge remove transmission transmission-cli transmission-common transmission-gtk
$ sudo apt-get --purge remove osmo
$ sudo apt-get --purge remove gweled
$ sudo apt-get --purge remove shishensho
さらに、不要なファイルも消した。
・辞書ファイル
・/usr/share/stardict/dic 以下にあるファイル
・中国語のマニュアル
・/home/user/desktop 以下にある PDF ファイル
上記の内、人によっては必要と思われるものが入っているかも知れない。このコンテンツを参考に消そうと思う人は、本当に消してよいか確認するように。
この状態で、次のアプリをインストした。
$ sudo apt-get install scim scim-anthy anthy
$ sudo apt-get install ssh cvs
$ sudo apt-get install ruby
$ sudo apt-get install libgtk2-ruby
$ sudo apt-get install graphviz
$ sudo apt-get install boa
ruby-gtk+ とか graphviz など、変わったアプリが入っているのは個人的な趣味もあるが、私の場合、ruby-gtk+ を使ったスケジュール管理などをやりたいからだ。
また、辞書として、StarDict を使うのだが、フリーの英和・和英辞書ファイルを、/home 以下に入れて、シンボリックリンクを張っておいた。
HTTP サーバーである BoA を何故入れたかと言うと、ローカルで Wiki とか 日記 CGI を動かすためだ。 Wiki としては、Tiki を、日記には tDiary を使っている。これらは、リナザウの時代から使っている。特に Tiki は古くサポートも終わっており、ネット上で公開するにはセキュリティの問題もあるのだが、クローズで使うには問題もなかろうと、使い続けている。
Tiki と tDiary のデータも /home 以下に入れた。これで、8年以上の日記データやら、Tiki に書きためた情報 - たとえば、地球の質量は何キログラムとか、スイングバイの計算方法とか - も SmartQ5 で読めるようになった。(SmartQ5 を落としたら大変だな)
この状態で、/ (ルート)領域は 66MB、/home 領域は 84MB の余裕がある。もちろん、SDカードに soft.img は無い。SDカードは、交換自由なので、音楽データや動画データなどを入れ替えて使うことが可能だ。
さて、準備はできた。とは言え、まだまだ、ruby-gtk+ を使ったスケジュール管理などはプログラミング途中であるが・・・
はてさて、本当に SmartQ5 が実用に耐えるのか?
実際に使ってみてから、状況を報告するつもりだ。
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