マツド・サイエンス研究所

宇宙で、好き勝手な事をやろう

こんなことを考えてみた。

綾波レイのリボルテックとか言うのだっけ(リボルテックって商標か?)、とにかくポーズの好きに変えることのできるフィギュアを小さな人工衛星に入れて、宇宙に打ち上げる。地球をまわる軌道上で、人工衛星の中からフィギュアを外に出す。そのままだと、フィギュアは人工衛星から、どんどん離れていくが、フィギュアの中に磁石を入れておけば、本体衛星に付けた電磁石を使って、本体衛星から一定の距離をあけて、漂わせることが可能だ。

人工衛星の電磁石とフィギュアの中に入れた磁石に働く力を余り大きくすることはできないけど、距離が近ければ、それなりに力が働くし、重力も空気抵抗もない宇宙なので、小さな力でも制御が可能だ。もちろん、あまり急な動きはできないけど。

フィギュアの中に入れた磁石を永久磁石じゃなくて、電磁石にしておき、フィギュアの関節を緩めておいて、胴と首、腕と足とかで別々に制御すれば、ポーズを自由に変えることもできるんじゃないかなあ? まだ、本気で解析はしていないけど。フィギュア側の電磁石を駆動するのに、電力が要る。普通に太陽電池を付ける方法もあるし、時々、本体衛星に帰って充電するのもあるけど、本体衛星からの磁力の変化を使って、電力伝達もできないかなあ、Suica 式に。まあ、効率は悪そうだけど。

で、宇宙空間で、自由なポーズを付けたフィギュアを地球や月、惑星や天の川、その他宇宙の星々を背景に衛星側に付けたカメラで写真を撮る訳。

もちろん、スチール写真だけじゃなくて、動画でも良い。地球の影の部分から、太陽にあたるところに出るところなんて、いかにも楽しそうだ。最初は真っ暗。背景に地球の都市の光しかない。「日の出」が近付いてくると、朝焼け・夕焼けと同じで、白いプラグスーツが赤い光で照らされてる。やがて、「日の出」になると陽があたった場所は白く輝く。その一方で影は漆黒。だけど、影の中でも地球向きの部分は青い。太陽の光が大気の散乱した青い空の色だ。やがて、地球の雲や陸地、海で直接反射する光の方が強くなり、影の青色が薄くなっていく・・・と言うわけ。

人工衛星やフィギュアがデブリ(宇宙のゴミ)になりそうな気もするが、高度を低くしておけば、空気抵抗で数年以内に落下するので、デブリの問題も無い。その代わり使える期間も短くなる。まあ、1年間くらいが妥当なところか?

低い高度で地球を回る軌道は、一周約100分。その内、約60分が陽にあたる。ゆっくりとポーズを変えるとして、1周10枚写真を撮るとする。一日、約15回、150枚の写真。一年間で約5000周、5万枚の写真が撮れる。

ポーズはMMDのようなソフトで自由に作り、それをインターネット経由で衛星にアップロードする。そして、そのポーズの写真を撮る訳。もちろん、動きを付けても、動画を撮るのもOK。

これって、商売にならないかな?

写真 1枚が千円なら一年間で5千万円、一枚1万円なら年間5億円。もちろん全て売れての話だが。この間くらいで、商売が成立しそうな気がする。ちなみに動画は、写真の10倍の時間がかかるなら、10倍の料金を払うことにすればトータルは同じになる。

この程度の衛星なら、小さく作って品質・信頼性をうるさく言わなければ、1億円も要らないだろう。技術的な問題はない。

問題は、こう言う衛星を打ち上げる仕組みが全く無いってこと。宇宙開発って、国が税金でやっているので、国民生活のためのとか、科学とか教育のためとか、そう言った固いことを言わないと打ち上げてくれない。ロケットの相場って、打ち上げする衛星1キログラムあたり1万ドル~2万ドルなんで、今回の衛星を20キログラムで作れば、2000~4000万円が妥当な金額だ。ところが、相応分のコストを払うからと言っても打ち上げる仕組みが無い。ロケットには、1トンとか2トンの大型衛星ばかり相手にして、小型衛星に対して「小売り」するつもりは無い。大型衛星と相乗り打ち上げって言う方法もありそうなもんだが、今のところ日本での相乗り打ち上げは、教育目的とか科学技術の発展とか、そう言う高尚な建前が無いと受け付けてさえくれない。門前払いだ。どう考えたって、プラグスーツの綾波レイにポーズを付けて写真を撮るのが高尚な建前とは言えないもんなあ。

とは言え、これだって十分面白いと思うし、商売として成立するなら、やる価値はあると思うんだ。

そうやって、高尚で無いような使い方をして、はじめて宇宙が一般の人々に普及するよね。

そういや、すっかりコスト積み上げの時に大事なものを忘れていた。

綾波レイの一年間のロイヤリティって、一体いくらなんだろう?

衛星やロケットは専門だから、大体見当が付くんだが、綾波レイの方は全く判らん。

下手すりゃ、衛星よりも、ロケットの打ち上げ費用よりも高くつくかもしれない。

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