マツド・サイエンス研究所

SmarQ5 漢字変換と電子書籍

SmarQ5 に新しい漢字変換と電子書籍リーダーを導入した。

Mozc

Mozcは、Google が作ったオープンソースの漢字変換プログラムだ。私は、既に普通の Ubuntu 用にビルトした経験があるのだが、ネイティブ開発環境でも時間がかかった。SmarQ5用にエミュレーション環境でビルトするのは大変と思っていたら、Ubuntu Magazine Vol.05 P73 に NetWalker 用にビルトしたパッケージがあることを紹介していた。NetWalker 用のパッケージなら SmarQ5 にも入るだろうと試したら、入った。

Anthy や SCIM と同居すると容量を喰うし、後から Anthy や SCIM をアンインストールすると、日本語入力自体ができなくなる。結局、私はファームウェアを再インストして、Anthy や SCIM の無い状態から Mozc をインストした。

まず、 母艦 PC で mozc.tar.bz2 をダウンロードしておいて、SD カードに解凍しておく。

$ cd /media/disk/mozc/

$ sudo apt-get install iso-codes

$ sudo apt-get install python-xdg

$ sudo apt-get install libcurl3 libprotobuf3

$ sudo apt-get install im-switch

$ sudo dpkg -i libibus1_*_armel.deb

$ sudo dpkg -i ibus-gtk_*_armel.deb

$ sudo dpkg -i python-ibus_*_all.deb

$ sudo dpkg -i ibus_*_armel.deb

$ sudo dpkg -i mozc-server*armel.deb

$ sudo dpkg -i mozc-utils-gui*armel.deb

$ sudo dpkg -i ibus-mozc_*_armel.deb

$ im-switch -s ibus

再起動

智器マーク「設定」「IBusの設定」 「Input Method」タブ 「インプットメソッドの選択」コンボボックス 「日本語」>「Mozc」を選択 Addボタンを押す。

これで、Mozcから日本語入力ができるようになる。

予測変換してくれるし、辞書が良くなっているので使いやすい。

電子書籍

実は電子書籍については、新たなソフトを導入したわけではない。上記のファームウェア再インストの時、元々あった標準の電子書籍リーダー FBReader を消さずに残しておいただけ。今まではフラッシュ容量がもったいないので消していたのだが、昨今の電子書籍ブームで試してみる気になった。

適当に ePub 形式の電子書籍をダウンロードして SDカードに入れておくと、ちゃんと読める。

ただ、多少文字化けがあるので、Takao フォント を入れてみた。Takao フォントをフルでインスとするとフラッシュを大量に消費するので、ゴシックだけ、インストする。

Takao Fonts in Launchpad から、takao-fonts-ttf-003.02.01.tar.gz か takao-fonts-ttf-003.02.01.zip をダウンロード。

解凍して得られたファイルのうち、 TakaoGothic.ttf を SartQ5 の /home/user/.fonts/ にコピーする。(/home/user/.fonts/ フォルダが無かったら、新規に作成)

FBReader を起動。歯車アイコンボタン(環境設定)で、右の方のタブのStyles で、フォントを「Takaoゴシック」、サイズを「22」を選び、「Bold」をチェック。

これで完全じゃないけど、文字化けは、ほとんど解消される。

FBReader の回転矢印アイコンで縦位置表示もできるし、SmartQ5 の上側面にあるムーブボタン(+ボタンと−ボタンの間にあるボタン)で全画面表示もできる。+ボタンと−ボタンや画面のタップでページの送りも戻しもできるので、それなりに快適に使うことができる。

おまけ

電子書籍が読めるようになったけど、肝心の電子書籍がない。フリーなのは星空文庫くらいか? 青空文庫も文字だけなら、Fbreader よりも以前紹介した

Xjp2

の方がルビまで表示できて良い。せっかく、Fbreader があるなら、文字だけではなく絵もある電子書籍が読みたい。

無いのなら、作ってしまえと、Sigil で自分のブログのコンテンツを電子書籍にしたら、それなりにうまくいく。

しかし、自分のブログを読むのもなんなので、クリエイティブコモンズライセンスで公開している「ピーターラビット」を ePub にした。フォントもレイアウトも良くないが、それなりに表示できる。クリエイティブコモンズライセンスなら、私が ePub を公開しても良いだろう。

というわけで、peterrabbit01.epub を公開する。SmartQ5 だけじゃなくて、iPad などでも読めると思うので、できたら教えて欲しい。

今回のコンテンツは、絵も文も SmartQ5 で行った(ePub 化するための Sigil は、母艦PCで動かした)

SmartQ5 は入力がプアなので、普段より、倍くらい時間がかかった。でも、Mozc が無かったら、途中で諦めていただろう。

注意

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